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Column 44:海外に行け!世界に目を向けろ
       

 

僕は若い人たちに、社会に翻弄されているスタイルをまずは是正させますね。

 

例えば、僕が助監督の時の話ですが、ある時ロケバスの手配をやったんです。

新宿のスバルビル前にロケバスを用意して、役者さんやエキストラさんたち総勢100人を僕ら2、3人で朝集合させるんですよ。

 

携帯電話もなかった当時に、1人も漏れなく同じ場所に集合させて運んでいくというのは、僕らはプロフェッショナルの技でやってたわけですよ。

今はそういう段取りがみんな下手で…。

 

なぜなら、“いざとなったら携帯で電話すりゃいいや”という、この甘い考えに陥っているからですよ。

だから、みんな道も知らないんです。

 

僕らの頃はナビもありませんでしたから。

もし、道を間違えたりしたら、すごいでかい大道具・美術トラックとかを迂回させまくって後で大目玉をくらったり、“ふざけんな!”って、マジ切れをしてる美術さんとかいたりして。

 

ああいう人たちはみんなガテン系なんで、はっきり言って超怖いですから、見た目も。(笑い)

 

デジタル頼りになってはダメなんです。

デジタルは使うものであって、使われてるんですよ、みんな。

 

僕が小さいときに見たアニメで、ロボットに人間が支配される、なんてシーンがありました。だけど、今はこういうことだったんだって思いますよ。

だから、人間的な部分、人間の知恵の部分がなくなってきてるんですよ。

 

もちろん、僕も使いますけどね、スマホでも何でも。

ただ、基本的なことが分かっていて使いこなすのと、何にも分かんないまま使うのでは、全く違ってくるんです。

 

プロフェッショナル意識の欠落とか、そういうのっていうのは、何も映像業界だけじゃないです。

渋谷からタクシーに乗って、“すみません、新人なんで表参道の交差点が分からないんで、ナビ入れていいですか”なんて言われると、もうひっくり返りそうになりますよね。

この社会全体に、それでいいんだ、という空気が蔓延してるじゃないですか、今の日本って。

 

海外に行ってみるとよく分かるんですけど、もっと人間らしいっていうか、もっと発達してますよ、人間としての智恵が。

日本はアジアの中だけでもGDPの伸び率がビリから2番目になってるんですけど、そういうのはすごく感じます、他の国に行くと。

 

アジアの他の国々は、日本のバブル時代みたいな雰囲気っていうんですかね、上がっていく機運があります。もちろん格差もありますけど、頑張ってるやつはとことん頑張ってますよ、中国もタイもベトナムも。

 

だから、日本って、今、置いてかれてるんですよ。世界に出たら分かるんですよ、本当に。ビジネスで世界に出ると。

“ヤバいな、今の日本は”って。国際競争力なんてほとんどゼロに等しいですよね。

 

何でもそうなんですけど、やる気のあるやつはやっぱり海外に行っちゃうでしょうね。

海外に全部流れてしまっては、日本ってじゃあ何が残るのって。

“いまどき”なんて言葉で、今のこの日本を肯定して甘んじてないで、もっと世界を見て学ばないとダメなんだと思います。

 

前も言ったことがあるんですけど、映像に向いている人っていうのは、やっぱりそういう視野が10代のうちからありますよね。

一応、英語ぐらいはできますとか、そういう人間じゃないと、今後の映像、クリエイティブ業界っていうのは、やっぱり難しいと思います。

 

いい年して“海外に行ったことありません”とか、やっぱりそれでは、この映像の世界っていうのは生き残って行くのは厳しいんです。

 

映像業界も、なんか古い体質になりつつあると感じています。

だから、僕はもう1回、業界革新を起こしたいと思ってるんですけどね。

 

 

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